「自分には書くことがない」と思う人へ。経験から本のテーマを見つける方法
大きな成功談がなくても、説明できる経験はあります。出来事を集め、読んでほしい人と結びつけてテーマを選びます。
公開 / 更新 / 公式確認 2026-09-30
「本にするような経験はない」と思うときは、人生全体を評価することをいったんやめ、人に説明できる出来事を探してみてください。大きな成功や珍しい経歴だけが材料ではありません。昔はわからなかったが今は説明できることにも、一冊の出発点があります。
ここでは当サイトの編集方法として、経験の棚卸しからテーマを選ぶ手順を紹介します。需要や売上を保証する方法ではありません。公開販売する本と、家族へ残す本では選ぶ基準が違うことも踏まえて進めます。
まず、出来事を六つの入口から集める
一つの入口で考え込まず、答えが出るものからメモします。
- 仕事:新人に繰り返し説明していたことは何ですか。
- 趣味:始めたばかりの自分に教えたいことは何ですか。
- 失敗:準備しておけば違ったと思う出来事はありますか。
- 学び:長く続けて、やり方が変わったことは何ですか。
- 質問:人からよく相談されることは何ですか。
- 家族:今のうちに伝えておきたい話はありますか。
「何十年も働いた」ではなく「新人へ仕事を教えるときに説明の順番を変えた」、「旅行が好き」ではなく「一人旅で荷物を減らすために試したこと」のように、場面が浮かぶところまで具体化します。これらは架空例です。
出来事から読者へつなげる
材料が五つほど出たら、それぞれに「この話を知りたいのは誰か」を書きます。全員に向けようとせず、その経験をする前の自分を候補にしても構いません。
| 材料の架空例 | 読んでほしい人 | 本の方向 |
|---|---|---|
| 新人への引き継ぎで失敗した | 初めて後輩を教える人 | 手順と失敗をまとめる実用書 |
| 趣味を再開して続け方が変わった | 久しぶりに同じ趣味を始める人 | 再開するときの工夫 |
| 家族の思い出を写真から説明できる | 子どもや孫 | 写真と記録を中心にした家族史 |
家族史に、一般の読者へ役立つノウハウを無理に足す必要はありません。一方、一般販売する実用書なら、読者が困っていることへの説明が必要になります。目的に合わせて判断します。
テーマの広さを調整する
「私の仕事人生」では、入れたいことが多すぎる場合があります。「接客で困った場面と、自分が試した対応」のように絞ると、材料を選びやすくなります。反対に、一つの出来事しかないなら、似た場面を思い出すか、まず短い文章としてまとめます。最初から本にしなければならないわけではありません。
テーマ候補ごとに、次の三点を確かめます。
- 具体的な出来事を複数説明できるか。
- 読んでほしい人が浮かぶか。
- 公開できる情報で構成できるか。
他人の秘密や勤務先の内部資料を使わないと成立しないテーマは、別の切り口を探します。公開する権利や個人情報の扱いは、原稿を書いた後ではなく、材料を選ぶ段階でも確認します。KDPも、著者側が権利を侵害しない内容にする責任を持つとしています。
ChatGPTに聞いてもらう依頼文
自分だけで材料が出てこないときは、次の依頼文を使えます。
私の実際の経験から、本にできるテーマを探したいです。仕事、趣味、失敗、学んだこと、人によく聞かれること、家族に残したいことを、順番に一問ずつ聞いてください。答えを誘導したり、成功談を創作したりしないでください。私が答えた範囲で、最後にテーマ候補を3つ提案してください。各候補に「使える経験」「想定読者」「追加で確認したいこと」を添えてください。売れるという断定はしないでください。
最初の質問で「特にありません」と答えても構いません。「普通にやっていた仕事で、初心者が迷うところは?」と質問を具体化してもらいます。AIが「あなたには指導者としての実績があります」などとまとめた場合は、事実として提供したか確認し、根拠がない表現を削除します。
三つの候補から一つ選ぶ
候補が出たら、魅力的な題名より材料を見ます。出来事を思い出しやすく、今の自分が説明でき、読んでほしい相手がいるものを仮に選びます。
一般販売を考えるなら、Amazonで近いテーマの本を調べ、どんな読者を想定し、どこまで扱っているか確認します。順位やレビュー数だけで自分の本の売上を予測することはできません。既存の本から本文を借りるのではなく、自分の材料に不足する説明を見つけるための調査にします。
今日の到達点は「誰に、何の経験を伝える本か」を一文で書くことです。 たとえば「初めて後輩を教える人に、引き継ぎで失敗して学んだ段取りを伝える本」のような形です。仮決めで構いません。次はChatGPTと企画を作る方法で、目次と書く範囲を決めます。
参照した公式情報
- Amazon KDP「コンテンツガイドライン」:公開する内容の権利に関する基本。
- OpenAI「ChatGPTの機能概要」:文章作成・編集への利用。
確認日:2026年9月30日。経験の棚卸し、テーマの選び方、表中の例は当サイトの編集上の提案です。